トランクルームのメリット・デメリットは?倉庫、コンテナ、レンタルルームとの違いも徹底比較!
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はじめに
「家財が自宅に収まりきらない」「キャンプ用品やスキー用品といったシーズンものがかさばる」「アルバムや思い出の品を大切に保管したい」とお悩みの方、トランクルームの利用を考えたことはありませんか?
ひとえに「トランクルーム」と言っても、様々な呼び名や契約形態、そして様々な種類のサービスがあります。それらによって、品物の保管状態も変わり、また、業者がどこまで責任を持ってくれるのかが変わってきます。
ここでは、トランクルームのメリットやデメリットとともに、混同しやすい倉庫やコンテナ、そしてレンタルルームとの違いについても解説していきます。さらに、本来の意味のトランクルームについても解説し、類似するサービスとの違いについても解説します。
この記事を読むことによって、トランクルームについての知識や、大切な品物を預けるために必要な知識について学ぶことができます。
屋内・屋外問わず、様々なタイプのトランクルームを利用してきた経験を元に、分かりやすく解説します!
トランクルームとは?
トランクルームとは、簡単に言うと、自宅にある家財を自宅外で収納できるサービスです。月額でスペースを借りて、自宅に収まりきらない家財や、普段は使わないが、場合によって必要となるものなどを収納できます。
しかし、その名称の使用は、業者によってあいまいであるのが現状です。運営母体が倉庫業者ではなく、専門のサービス業者が運営しているサービスをそのように呼んでいるケースがあります。
そのことによって、契約形態や業者の責任範囲が異なるケースがあります。ここでは、広い意味でのトランクルームについて解説します。
トランクルームを使うメリット
トランクルームを使うメリットとして、次の5つが挙げられます。
- 部屋のスペースが空く
- 周囲に気を使うことなく利用できる
- 使わないものを収納しておける
- 引越しやリフォームの時に一時的に保管しておける
- 防災グッズを保管しておける
それぞれについて、細かく説明していきましょう。
1. 部屋のスペースが空く
家財や荷物、そしてコレクションがいっぱいになって、なかなか部屋が片付かないことはよくあることでしょう。そのような場合、出し入れする頻度の少ないものを収納すれば、その分、部屋のスペースが空けられるようになります。
また、近くで借りることができるならば、コレクション類を収納して、使いたいときにいつでも取り出しに行くということも可能です。
2. 周囲に気を使うことなく利用できる
ビルやマンションの中に設置された、屋内タイプのトランクルームでは、24時間出し入れ自由のところが多くあります。そのようなタイプのものを利用すると、周囲に気を使うことなく、自由に家財や荷物の出し入れが可能となります。
3. 使わないものを収納しておける
例えば、キャンプ用品やスキー、スノボといったシーズンもので、しかもかさばるようなものは、自宅に置くと、かなりのスペースを取られます。このように、頻繁には使わないけれども、必ず使う機会があるものは、トランクルームに収納すると便利です。
使わないときには収納しておけば、自宅のスペースも有効活用できます。
4. 引越しやリフォームの時に一時的に保管しておける
引越しやリフォーム、建て替えなどの際、しばらく使わない家財を別のところに退避しておきたい場合、トランクルームがあると便利です。使う機会が少ないものをあらかじめ収納しておき、引越しやリフォーム、建て替えなどが完了してから、自宅にそれらを搬入することによって、効率よく家財の移動ができます。
5. 防災グッズを保管しておける
わが国では、地震や台風、集中豪雨といった災害が多く発生しています。起こらないことに越したことはありませんが、日ごろの備えとして、防災グッズの準備はとても重要です。
しかし、普段自宅に置いておくと、かなりのスペースを取られる場合があります。そんなとき、トランクルームを活用すれば、いざというときに出し入れすることができます。
また、防災グッズの他、大切な品や思い出の品などを退避して保管できるといった用途もあります。
トランクルームを使うデメリット
滅多に使わない家財や荷物などを収納することによって、部屋のスペースを広く活用することのできるトランクルームですが、一方で次のようなデメリットもあります。
- お金がかかる
- 自宅から遠いと不便
- 保管状態がよくない場合もある
- 自由に出し入れできないこともある
これらについても、細かく説明していきましょう。
1. お金がかかる
サービスを利用する以上は、お金がかかります。少なくとも、初期費用と月額の利用料は、管理会社に支払わないといけません。
利用するスペースの広さや、屋外の場合、スペースの位置が1階か2階以上といった違いでも、金額が変わってきます。
広ければ広い方が、そして屋外の場合なら1階にある方が便利なため、金額は高くなります。
2. 自宅から遠いと不便
自宅の近くに、最適なトランクルームがなく、遠くで借りた場合、必要な時に出し入れするのが不便となります。利用するなら、できるだけ近いところを利用することが望ましいのですが、条件などの絡みでそうもいかないことがあるでしょう。
そのような場合、出し入れする必要が出てくると、時間面またはアクセス面において、不便を強いられるかもしれません。
3. 保管状態がよくない場合もある
特に屋外型の場合、内装もコンテナの外板むき出しのままのものもあります。そのようなタイプを利用すると、雨になると湿気やすくなり、また夏場は高温となるために、保管環境としては悪くなりがちです。
また、建物あるいはコンテナが雨漏りしている状態ですと、収納している品物が濡れてしまう恐れがあります。品物によっては、保管中に劣化することもあります。
4. 自由に出し入れできないこともある
倉庫タイプの場合、利用時間の制限や、出し入れの際に倉庫スタッフの付き添いが必要となることがあり、倉庫が閉まっていたり、スタッフがいなかったりする場合、自由に出し入れができないことがあります。
また、屋外の場合、深夜や早朝といった時間は、出し入れの際の騒音に気を遣わなければなりません。さらに、2階立てのコンテナタイプを利用する場合、移動式階段を使って出し入れしなければならないことがあり、他の利用者とバッティングした際、トラブルも発生することがあります。
トランクルーム、倉庫、コンテナ、レンタルルームの違い
「トランクルーム」と一般に呼ばれているものは、様々な呼び名がありますが「倉庫やコンテナ、レンタルルームとどう違うの?」と思われる方も大変多いことでしょう。
ここでは「トランクルーム」「倉庫」「コンテナ」「レンタルルーム」のそれぞれの違いについて解説します。
トランクルーム
正しい意味での「トランクルーム」とは、本来は国土交通省において、以下のような定義がなされています。
「倉庫業法により国土交通大臣の登録を受けた倉庫事業者が、消費者の家財・美術品等を、一定期間預かり保管管理を行うための施設、業務体制が優良である旨の認定を受けた倉庫です。」(参考1)
国土交通省において定めた倉庫設備基準をクリアした倉庫業者が運営するサービスにおいて「トランクルーム」の名称を使うべきで、それ以外のものは「レンタル収納スペース」と呼ぶべきとなっております。
トランクルームは、警備会社等による警備や、業者内スタッフ常駐等による監視を行い、セキュリティ面においても充実しています。契約形態も、一定限度の責任を持って、契約者の荷物を保管および管理することを約束する「寄託契約」となっています。
広告においても「あなたの荷物を責任持って保管します」という文言が許されます。
倉庫
広い意味において、トランクルームも「倉庫」に含まれますが、倉庫業法により、以下のように定められています。
「物品の滅失若しくは損傷を防止するための工作物又は物品の滅失若しくは損傷を防止するための工作を施した土地若しくは水面であって、物品の保管の用に供するものをいう。」(参考2)
大きく分けて「自家用倉庫」と「営業倉庫」があり、「営業倉庫」の中でも「普通倉庫」「冷蔵倉庫」「水面倉庫」の3種類に分けることができます。
トランクルームは「普通倉庫」の一形態に含まれます(参考3)。
コンテナ
コンテナとは、様々な荷姿の貨物を、標準化された形態で運ぶために、主に金属製で作られた容器のことです。鉄道輸送用の小型のコンテナから、海上輸送用の大型のコンテナまで、様々な大きさで作られています。
トランクルームやレンタル収納スペースでは、これらのコンテナが多く活用されています。
トランクルーム保管専用のコンテナから、屋外のレンタル収納スペース用として、海上輸送用コンテナを改造したものまで、様々な大きさやタイプのコンテナが活用されています。
レンタルルーム
レンタルルームとは、パーティーやプライベートの時間を過ごすために、建物の部屋や個室を一定時間貸し出すサービスです。
いわゆる「民泊」なども、これに含まれます。似たようなもので「レンタルスペース」という、建物や駐車場の空きスペースなどを貸し出すサービスもあります。
いずれも収納目的ではなく、人が過ごすために、決められた時間の間、そのスペースを貸し出すサービスとなります。
「レンタル収納スペース」と名称が紛らわしいため、注意が必要です。
トランクルームとレンタル収納スペースの違い
それでは、一般に言われている「トランクルーム」ですが、国土交通省の定義にもかかわらず、実際にはあいまいに用いられているのが現状です。加えて業者も入り乱れているために、混乱に拍車がかかっている状況です。
「トランクルーム」と呼べるのは、倉庫業者が運営しているサービスに対してのみです。
一方、非倉庫業者が運営するものは「レンタル収納スペース」と本来は呼ぶべきであり、業者はあくまでもスペースを貸し出すだけで、契約者の荷物に関しては、自己責任となります。トランクルームとレンタル収納スペースとでは、設置環境において重複している部分がありますが、その大きな違いは、契約形態と責任範囲にあります。
ここでは、その紛らわしいトランクルームとレンタル収納スペースの違いについて、詳しく解説します。
トランクルーム
ここでは、トランクルームの主な運営会社をいくつかピックアップし、サービスの詳細について解説します。
運営会社
運営会社は、次のような倉庫業者(もしくは倉庫業を兼営している業者)が営んでいます。
- 寺田倉庫株式会社
- 日本通運株式会社
- 株式会社 住友倉庫
など
ここで取り上げた以外にも規模を問わず多数の業者が参入しています。
契約形態
契約形態としては、倉庫業が行うため、寄託契約となっております。寄託契約とは、一定限度の責任を持って、契約者の荷物を保管および管理することを約束する契約です。
保証
寄託契約のため、荷物の保管中の損害については、業者側が保証してくれます。また、火災や盗難などの保険にも加入しており、賃貸借契約に比べて、そのカバー範囲も広く取られています。
警備員や倉庫スタッフによる監視が行われているため、盗難のリスクは小さく、セキュリティも万全です。個室タイプのものも、警備員が定期的に巡回し、入退館の際はICカードを用いるなど、部外者がみだりに立ち入りできないようになっています。
大きさ
大きさですが、小さいものは1畳から、大きいものでは4畳を超えるものもあります。中には、平方メートル単位で収納する業者もありますので、確認が必要です。
設置されている場所
倉庫業者が運営しているため、倉庫内や倉庫会社が管理している施設に設置されているケースがほとんどです。倉庫内にコンテナを積み上げるものや、後述するレンタル収納スペースのように、パーティションで仕切られた個室タイプのものなど、タイプは様々です。
金額
設置場所にもよりますが、1畳以下ですと7000円台で借りることができます。1畳台ですと10000円台、2畳台では20000円台、4畳台ですと、5万円台に達することもあります。
また立地条件(都心部や駅に近いなど)によっても、割高となります。また、衣類などの場合、割安となるケースもあります。
保管状態
コンテナタイプ、個室タイプいずれも、空調が完備された環境で保管されています。倉庫自体が老朽化して雨漏りなどしていなければ、保管状態は良好といえるでしょう。
特徴
国土交通省の認定制度があり、下記の条件をクリアしたものは「優良トランクルーム」として認められます。
- 保管場所、保管方法が明確である。
- 保管性能が明確である。
- トランクルーム寄託約款が決められている。
- 相談窓口がはっきりしており、担当者が常時いる。
- 倉庫業認可を受けている。
(以上、参考4)
なお、この優良トランクルームは、企業単位ではなくその場所単位において認定されるものであり、全国に同じサービスが展開されている場合、そのうちの1ヶ所だけ認定されているというケースもあります。
もしも、優良トランクルームを利用したい場合には、以下のリンクを参考にするとよいでしょう。
一般社団法人 日本倉庫協会
https://www.nissokyo.or.jp/navi/index.html
どんな用途に向いているか
引越しや、リフォーム、建て替えの際に荷物を退避したり、オフシーズン時に季節ものを保管したりするのに適しています。また、セキュリティが万全なため、貴重な品や大切な品を保管する場合にも適しています。
レンタル収納スペース
主に非倉庫業者が運営している賃貸借契約で利用するサービスのことを「レンタル収納スペース」といいます。
他にも「セルフストレージ」や「コンテナボックス」「レンタルコンテナ」など、様々な呼び名で呼ばれることも多くあります。
ここでは、レンタル収納スペースの主な運営会社をいくつかピックアップし、サービスの詳細について解説します。
運営会社
運営会社は、主に非倉庫業者が中心で、最近は東急リバブルやイオンといった、異業種からの新規参入も目立っています。
主な業者は、以下のとおりです。
- ライゼボックス(株式会社ライゼ/東京ライゼ)
- キュラーズ(株式会社キュラーズ)
- 加瀬のレンタルボックス(株式会社加瀬倉庫)
- ハローストレージ(エリアリンク株式会社)
上記に挙げた企業以外にも、多くの業者がこのサービスを行っています。
また、先に挙げた倉庫業者も、同種のサービスを行っており、契約形態を使い分けているケースがあります。
契約形態
契約形態としては「賃貸借契約」であり、スペースだけを貸し出す契約となります。不動産会社からの参入も多いため、賃貸住宅と同じ契約形態となります。
保証
賃貸借契約のため、荷物の保管中の損害については、自己責任です。しかし、トランクルームほどカバー範囲は広くはないものの、火災や盗難などの保険にも加入しており、一定額は保証できるようにはなっています。
屋内の個室タイプでは、トランクルーム同様、入退館の際にICカードなどを必要とし、警備員も定期的に巡回するなど、トランクルームと同等のセキュリティ面を有しているところもあります。
屋外の場合は、監視カメラによる遠隔監視が主体ですが、中には監視カメラすら設置されていないところもあり、セキュリティにおいて、屋内に劣る面もあります。
大きさ
大きさですが、小さいものは1畳未満から、大きいものでは8畳ほどの大きさのものもあります。
設置されている場所
レンタル収納スペースは、トランクルームとは違い、屋内および屋外両方に設置されています。屋内タイプではトランクルームと同様、倉庫内に併設されているもののほか、ビルやマンションの中に設置されているものがあります。
屋内タイプは、各区画がパーティションで仕切られた個室タイプとなります。屋外タイプは、主に海上輸送用コンテナを改造したものを積み重ねたものが主流となっています。
基本的には2階建てとなっており、2階を利用する場合は、移動式階段を使って、荷物の出し入れを行います。
金額
品物の管理が自己責任であるだけに、金額は割安となります。設置場所にもよりますが、1畳以下ですと5000円未満で借りることができます。
中には段ボール箱1箱から預けられるところもありますので、そのような場合、さらに割安となるケースもあります。1~2畳台ですと10000円未満、4畳台では10000円台、8畳台で5万円台が目安となるでしょう。
ただし、立地条件や設置場所(屋内か屋外、屋外の場合は1階か2階)によって金額が変動しますので、注意が必要です。
保管状態
屋内タイプは、空調の管理がなされているため、トランクルームと同等の環境で保管できます。しかし、屋外タイプは断熱材が入っている場合があるものの、屋内に比べると気温や湿度の変動が激しく、こまめに中の様子を確認することが必要です。
特徴
荷物の出し入れが、トランクルームに比べて自由度が高いことが大きな特徴です。トランクルームの場合、スタッフがいないと荷物の出し入れができないケースが多いのですが、レンタル収納スペースの場合、24時間自由に出し入れが可能です。
屋内の場合は、深夜の時間帯も気兼ねなく利用できますが、屋外の場合、近隣への騒音に配慮する必要があります。また、移動式階段を使って、2階を利用している場合、階下の利用者にも配慮する必要があります。
収納物の状態は、自己責任ですので、湿度や劣化対策は、個人で行うようにして下さい。
基本的に、事前見学ができないところが多いのですが、もしできるのであれば、特に屋外タイプの場合、雨漏りなどを確認する方が望ましいでしょう。
そして、トランクルームのような認定制度はありません。
業者がこのサービスにおいて「あなたの荷物を責任持って保管します」などというような文言を使うことができません。
どんな用途に向いているか
部屋に置いておく必要はないが、比較的頻繁に出し入れすることがあるものを、収納するのに適しています。
トランクルームとレンタル収納スペースの借り方
次に、トランクルームとレンタル収納スペースの借り方について説明します。基本的には、収納できるようになるまでの手順は一緒です。
それでは、契約方法、契約時に必要なもの、契約までの期間、契約までの流れを、それぞれ見ていきましょう。
契約方法
トランクルームもレンタル収納スペースも、現在では各業者の公式ホームページ内のお問い合わせフォームからの申し込みとなります。
WEB上でも利用規約や利用約款が確認できる業者もありますが、後日自宅に届けられる各種郵便物の中にも、利用規約や利用約款といったものが添付されていますので、ぜひ目を通しましょう。
その中に「寄託」という文言があればトランクルーム、「賃貸借」あるいはそれに類似する文言があれば「レンタル収納スペース」と考えてよろしいでしょう。
基本的に、書面とメールでのやりとりが基本となりますが、業者によってはWEBで完結する場合もあります。
契約時に必要なもの
契約時に必要なものは、主に以下のとおりです。
本人確認書類(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書)…控えを返送
- 利用料支払いのためのクレジットカードあるいは銀行キャッシュカード、銀行印…申込書に口座番号を記入、銀行印の押印あるいは申込画面より入力
- 初期費用
- 保証人あるいはそれに類するもの(親族が望ましい)
初期費用は、基本的には以下のとおりです。
- 利用開始月の日割分+翌月の利用料
その他、入退館用カード作成費用や、敷金・礼金などが発生する場合があります。あと、レンタル収納スペースの場合、ショートメールを受信できるスマートフォンが必要な場合もあります。
契約までの流れ
続いて、契約までの流れですが、一般的な個室タイプを利用の際、トランクルーム、レンタル収納スペースのいずれも、以下の手順となります。
- 問い合わせフォームにて問い合わせ、送信
- 業者からメールで返信があるので、指示に従う
- 後日、郵便物が送られてくるので、利用申込書等に記入し、必要書類を添付の上、返送
- 審査
- 審査が通れば、鍵などを送付
- 鍵が届き次第、利用可能
トランクルームの場合、スタッフによる管理が行われているものについては、鍵が送付されないことがありますが、利用可能な際には、何らかの連絡があります。
まとめ
トランクルーム、倉庫、コンテナ、レンタルルームの違いについて、改めて以下のような表にまとめました。
語句 | 意味 | 備考 |
---|---|---|
トランクルーム | 倉庫業法により国土交通大臣の登録を受けた倉庫事業者が、消費者の家財・美術品等を、一定期間預かり保管管理を行うための施設、業務体制が優良である旨の認定を受けた倉庫 | 非倉庫業者が行う同種のサービスは「レンタル収納スペース」 |
倉庫 | 物品の滅失または損傷を防止するための建物、あるいはそのための工作を施した土地もしくは水面で、物品の保管に用いられる | トランクルームも「倉庫」の一形態である |
コンテナ | 様々な荷姿の貨物を、標準化された形態で運ぶために、主に金属で作られた容器 | トランクルームやレンタル収納スペースとしても活用されている |
レンタルルーム | 人が集まるため、もしくは人が過ごすために、決められた時間の間、貸し出すための部屋や個室 | 人が過ごすためのスペース |
トランクルームとレンタル収納スペースの違いについても、以下のとおり表にまとめました。
トランクルーム | レンタル収納スペース | 備考 | |
---|---|---|---|
運営会社 | 寺田倉庫株式会社 | ライゼボックス(株式会社ライゼ/東京ライゼ) | |
日本通運株式会社 | キュラーズ(株式会社キュラーズ) | ||
株式会社 住友倉庫 | 加瀬のレンタルボックス(株式会社加瀬倉庫) | ||
その他、様々な規模の倉庫会社が運営 | ハローストレージ(エリアリンク株式会社) | ||
トランクルーム同様、様々な規模の業者が運営、新規参入も目立つ | |||
契約形態 | 寄託契約 | 賃貸借契約 | |
保証 | 業者の責任によって契約者の荷物を保管 | スペースを貸し出すのみ | |
保管中の損害については業者が保証 | 保管中の損害は自己責任 | ||
保険のカバー範囲が広い | 火災や盗難については一定額補償 | ||
監視が行われており、セキュリティ面も万全 | 屋内タイプはトランクルームと同等のセキュリティ | ||
個室タイプはICカードを用いて入退館 | 屋外タイプは盗難のリスクあり | ||
大きさ | 1畳未満から4畳を超えるものまで | 1畳未満から8畳まで | |
設置されている場所 | 倉庫内に併設、もしくは専用の建物 | 屋内:パーティションでスペースが仕切られている | トランクルーム・レンタル収納スペース問わず、屋内への入館の際にICカードなどを用いて入館 |
レンタル収納スペース同様、パーティションで仕切られた個室タイプのものもあれば、倉庫内でコンテナに荷物を収納して、積み上げて保管するものもあり | 屋外:コンテナを2段程度に積み上げている | 各スペースを利用の際は、鍵やカードキーなどを用いる | |
金額 | 1畳以下:7000円台 | 1畳以下:5000円未満 | 立地条件によって、さらに割高になる |
1畳台:10000円台 | 1~2畳台:10000円未満 | 屋外コンテナのレンタル収納スペースの場合、1階が割高になる | |
2畳台:20000円台 | 4畳台:10000円台 | ||
4畳台:50000円台 | 8畳台:50000円台 | ||
保管状態 | 空調管理がなされているため良好 | 屋内型:空調管理がなされているため良好 | 但し、施設によって湿度に違いがあり、湿気が多いところもあり |
屋外型:屋内型に比べて気温差や湿気のため、注意が必要 | 断熱材が入っているものは、比較的温度差が抑えられている | ||
特徴 | 国土交通省の優良トランクルーム認定制度あり | 屋内型は24時間気兼ねなく出し入れができる | |
レンタル収納スペースの業者が「トランクルーム」を名乗るケースもあり、実情はあいまい | 屋外型も24時間出し入れ可能だが、近隣への騒音に注意 | ||
個室タイプは24時間出入り自由だが、コンテナタイプはスタッフがいる時間帯でないと出し入れができない場合もあり | トランクルームに比べて利用面、価格面においてリーズナブル | ||
どんな用途に向いているか | 引越しやリフォーム、建て替えの際の荷物の退避、季節ものの保管に最適 | 頻繁に出し入れするものを収納するのに最適 |
さらに、トランクルームとレンタル収納スペースの借り方についても、表にまとめました。
項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
契約方法 | 基本的に、書面とメールでのやり取りが基本 | 場所によっては、WEBで完結する場合もあり |
契約時に必要なもの | 本人確認書類 | 郵送の場合、その控えを返送 |
・運転免許証 | ||
・健康保険証 | ||
・マイナンバーカード | ||
・在留カード | ||
・特別永住者証明書 | ||
クレジットカードまたは銀行キャッシュカード・銀行印 | 申込書に記載・押印、または画面に入力 | |
初期費用 | 内訳は各業者によって異なる | |
・利用開始月の日割分+翌月の利用料 | 業者によっては入退館用カード作成費用や、敷金・礼金などが必要な場合があり | |
保証人あるいはそれに類するもの | 親族が望ましい | |
スマートフォン | ショートメール受信のため、必要な場合があり | |
契約までの期間 | 即日~1週間を目安 | 郵送での手続きの場合、時間がかかる |
契約までの流れ | 問い合わせフォームにて問い合わせ、送信 | 主に個室タイプの場合 |
業者からメールで返信があるので、指示に従う | ||
後日、郵便物が送られてくるので、利用申込書等に記入し、必要書類を添付の上、返送 | ||
審査 | ||
審査が通れば、鍵などを送付 | ||
鍵が届き次第、利用可能 |
近年では、レンタル収納スペースも、屋内タイプについてはトランクルーム並みの環境とセキュリティを備えたものが登場し、その区別がますますつかなくなってきています。
収納する品物が大切なものであるか、あるいは頻繁に利用するものであるかなどによって、最適な契約形態や保管場所、保管タイプなどが違ってくるでしょう。
利用にあたっては、サービス内容と契約内容、そして利用規約を十分理解の上、契約するようにしましょう。
(参考1)国土交通省 神戸運輸監理部
https://wwwtb.mlit.go.jp/kobe/trunkroom/01trunk_room.html
(参考2)e-Gov「倉庫業法(昭和三十一年法律第百二十一号)」
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=331AC0000000121
(参考3)三井倉庫グループHP
https://www.mitsui-soko.com/column/2020/01
(参考4)斉藤倉庫株式会社HP
http://www.trunkroom.co.jp/guide/
オトコロドットコムでトランクルームを検索する方法
オトコロドットコムでは、様々な条件で候補となるトランクルームを手軽にピックアップすることができます。まず最初に、トランクルーム検索ページトップ にアクセスします。主に2つの方法で店舗一覧を表示することができます。 ① 都道府県 > 市区町村 > 駅 など絞込みをして一覧を表示させる方法 ② 検索窓口からピンポイントで住所や地名を入力して検索する方法